3/23/2010

Raymond Carver

30年生きると
大して本を読まなくても好きな作家はできるもので
僕の最近のヒットはRaymond Carver

米国の短編作家で詩なども書いています。
僕がこの作家の本を手に取ったきっかけは
村上春樹の翻訳ライブラリーの中に連ねられていた題名を見て
思わず買ったのが最初です。
その題名とは「頼むから静かにしてくれ」


この他にも
「月曜日は最悪だとみんな言うけれど」
「愛について語るときに我々の語ること」
などなど、いかにもというべきひねくれた題名の付け方。

それぞれの本の後書きで村上春樹はカーヴァー作品を全体的には絶賛しているのだけれど
この題名の付け方と、話の終わり方については「いかがなものか」的な疑義をあらわしてます。

というのも、話の終わり方について言えば、初期の作品にその傾向が強いんだけど、
すごく唐突に終わるんですね。
ただ僕には、その唐突な終わり方が、逆に終わりない日常を暗示しているようで、とても好きです。

一方、題名の付け方についていえば、
各作品の題名と内容があんまり関係なくて、いちおう本編の中に題名に関したことは存在するんだけど
どちらかというとあまり重要じゃなく、普通もっと内容を表した題名つけるよね
といった感じなので、僕はそんなところも好きなのです。

そういうひねくれた感じでは普通の学校教育では認められませんよね
というか業界でも認めない人は多いのかもしれないし。
しかもなんでそれが好きなのかといわれると答えに窮する。
でも良いと思うんだからなんかあると思うんだけどね。

ところで小説の内容はというと
登場人物は破綻したどうしようもない人たちが主で、
後期の作品になると、まともになっていくんだけど、それでもちょっと大丈夫かという人たちが出てきます。
それで短編なので、自体が回収されないまま物語が終わったりします。

ちょっと自分の日常がきついなってなったときにカーヴァーの作品を読んで
なんか捨てたもんじゃないな、と思えました。
なんでかよくわからないけど。

0 件のコメント:

コメントを投稿